東伊豆の静かな廃病院:稲取隔離病棟(静岡県東伊豆町)

森の中の診療所とも言われる結核患者隔離施設

「森の中の診療所」とシルバニアファミリーに出てきそうな響きだが、実際には初期症状から中期症状の結核患者を中心とする各感染症の患者を隔離するために作られた施設。
国道135号線にある友路トンネルを抜けたすぐ側にあるが、車の往来が激しい割に片側1車線の細い道路であるため車を近くに止めて置ける場所はない。またトンネルすぐ側にあるが、崖を降りていかなければならず道路からその姿を見ることはできない。

この施設は記録によると1958年に開業し1982年閉鎖となっているが、閉鎖に関しては割と新しい方なのかもしれない。
この閉鎖に絡む事件として、1978年(昭和53年)に発生した伊豆大島近海地震がを挙げている人がいた。震災当初は近くを走る国道135号線が寸断され、交通の便がなくなってしまったことが起因しているそうだ。

入ってみると落書きのような荒らされた箇所は少ないが、老朽化による損壊は進行しているようで一部は崩壊しかかっている箇所も見受けられた。
周りは民家があるような場所もなく(そもそも海と山に囲まれた場所で平地がない)さぞかし寂しい場所だったのではないかと考えられる。

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所在地

この廃墟は国道135号線東伊豆道路そば、伊豆急行線の片瀬白田駅と伊豆稲取駅の間に存在する。
地図上ではトモロ岬を目印にすればいいが、東京方面から来た場合には友路トンネルを目印にすると良い。
友路トンネルを抜けたすぐ側から廃墟へ向かう獣道があるのだが、問題は車を停めておく箇所がないことである。
そのため車を駐車できる場所から徒歩でこの場所まで来なくてはならない。
道路は伊豆東部の交通を支える数少ない主要道路であるため、車の往来が激しい。十分に注意したいところである。

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