緑の草原のポツンと存在する未成のホテル廃墟
かつて阿蘇に存在した巨大リゾート施設、卑弥呼の里。
阿蘇山から見て北東の方向にあり、広がる山々の広大な自然の真っ只中にこの未成ホテル廃墟がある。
1981年に開業した卑弥呼の里にはこのホテル廃墟の周りに資料館やイベントセンター、スポーツ施設など数々のアミューズメント施設が点在していた。
オープン当初はサマーコンサートを開くなど、バブル期に突入する当時の日本を如実に示すような大型イベントも開かれていた。そのイベントでは8000人も動員していたというのだから驚きである。
この産山リゾートホテルは卑弥呼の里に遊びに来た客が宿泊できる施設として建設されていた。
しかし工事が途中で頓挫してしまい、そのままのかたちで残されることになった。
現在では周りにあった施設もなくなってしまったことから、草原の中にぽつんとある寂しいホテル廃墟となってしまった。
未成廃墟ならではあるが、内部は宿泊施設でよく見られるようなインテリアやデザインはまったくなく、プレーンなコンクリート構造物という出で立ちとなっている。
1階部分の裏手に回るとゴミが積まれていたが、これはおそらく不法投棄によるものだろう。
見た目としては大味な廃墟ではあるものの、日が差し込むと独特の美しさを感じることのできる廃墟だ。
所在地
JR豊肥線阿蘇駅から車で30分程度の場所にある。該当物件の周囲の道は舗装されていないため、かなり道が荒れている可能性がある。走行には注意が必要。
