競馬ファンの夢の跡:益田競馬場(島根県益田市)

2002年8月休止から廃墟となった競馬場

かつての日本には中央競馬以外にも各地方に地方競馬場というものがあり、娯楽の1つとして大きな賑わいを見せていたそうだ。
残念なことに私は競馬に関する知識は明るくないため、競馬の歴史や当時の状況がどうだったかはわからないが、日本海に面しておおよそ都会と呼べる場所から離れた益田にあった競馬場。人気が高い場所であったことは想像がつく。
競馬場の規模としては「日本一小さな競馬場」だったそうで1周1000mのトラックと厩舎が敷地内にあり、「日本一小さな」と言う割には川崎競馬場よりも大きい。
そんな競馬場も2002年度に閉場することを決め、実際には年度末を迎えることなく、夏にはすべてが終わってしまった。

2017年10月訪問時には、馬が走っていたと思われるトラックはほとんど跡形もなくなっており(ごく一部でその痕跡は見られるそうだが・・・)、益田競馬場の痕跡と言えば、表向きに言えば馬券売り場となっている建物がある程度だ。敷地をざっと見渡せば、老人ホームと給食センターなる施設が建てられており、何も知らない人であればここが競馬場だったことはわからないだろう。

ただ、廃墟としての益田競馬場は厩舎にあった。馬券売り場からトラック側を眺めると、南方に緩やかな傾斜になっている森がある。その中に3棟の厩舎が並んでいた。
ごく一部ではあるが、建物内に馬具やゲートで使用していたものがそのまま遺されている部屋もあり、わずかではあるがここで働いていた人たちの痕跡が残っていた。

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所在地

石見空港から車でおよそ2km、5分程度とかなり近い場所にある。
空港でレンタカーを借りることができれば、すぐに到着してしまう。
しかし厩舎へ続く道はなく、木々が鬱蒼と茂る斜面を行かなくてはこの場所にたどり着かない。森のなかにあるため外観を望むこともできない。

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