美しい赤レンガが特徴的な発電所廃墟
谷のようになっている森をくぐり抜けると突然現れる発電所廃墟がこの旧三縄発電所。
明治~大正時代に作られた発電所廃墟の多くはレンガ造りのものが多いのだが、その中でも比較的、破壊が少なく状態がいいのはこの場所にたどり着くまでに深い森の中を歩く必要があることと、沿道からは完全に見えないからだろう。
歴史を紐解けば1910(明治43)年に高松市を含む県下への電力供給のプラントとして当時の電力会社だった四国水力電気が建設を開始。その2年後にあたる1912(大正元)年に運用を開始したと言われている。
すぐそばを流れる祖谷川の水流を活用した水力発電所であり、水量もあったことから当時は四国最大の発電所だったとされる。
しかし1964(昭和39)年、この場所から500メートル上流に設置された新三縄発電所に役割が交代することになる。
所在地
JR土讃線、祖谷口駅から車で3分の場所にあるが、沿道からはその姿を見ることができない。また駐車場もないためアクセスはかなり困難